秋に始まった東京藝術大学正門再生工事Ⅱ期。現在の様子をお知らせします。
今回は鉄製飾り柵についてです。
赤レンガのへいは、東京藝術大学の前身である東京美術学校が明治20(1887)年に建設された時に作られたものです。
鉄製飾り柵は戦時中に供出され、代用品として木製の柵が取り付けられていました。
その後、昭和50(1975)年に山形の工場で復元したものが取り付けられました。復元作業はたった1枚の当時の写真を唯一の手がかりに、フェンスの大きさや格子の間隔を測定。さらに大学側で写真をもとにデザイン、彫刻したバラを見本に鋳型をつくり、2ヶ月がかりでつくり上げられました。※
※参考文献 財団法人芸術研究振興財団©、東京芸術大学百年史編集委員会『東京芸術大学百年史 美術学部編』ぎょうせい,2003年,pp.777-778
正門再生プロジェクトでは正門の歴史を引き継いでいくため、鉄製飾り柵は取り外し、洗浄・塗装の後再取付します。
鉄製飾り柵はバラの花があしらわれたかわいらしいデザインで、藝大生をあたたかく迎えている感じがしますね。
以上、正門再生工事Ⅱ期は鋭意進行中です。
1月末にお披露目できるよう、引き続き取り組んでまいります。